2026-06-22 · AI · Web改善
記事を増やしても問い合わせが増えない理由
——AIでWeb資産を棚卸ししたら、見えない損失が見つかった
「記事は増えているのに、問い合わせが増えない」という状況は、コンテンツマーケティングに取り組む中小企業に多く見られます。原因の多くは、記事の「量」ではなく「構造」にあります。ページが孤立している、CTAが金額を示していない、クローラーが非公開ページに迷い込んでいる——こうした「見えない損失」は、外から眺めているだけでは気づきにくい。
この記事は、弊社(コアラスブランディング株式会社)のサイト coaras.com を対象に、AIによる構造監査と改善を実施したプロセスの記録です。自社サイトを実験台にすることで、「AIがWebをどのように診て、どこを修正するか」を具体的に示すことができます。
監査の出発点:68本の記事が「見えていない」状態だった
coaras.com には、ブランディング・ロゴ・組織・AIコンサルに関する insights 記事を68本掲載しています。記事の品質には自信がありましたが、AIによる監査を行うと、以下の問題が一度に浮かび上がりました。
監査で発見した構造的な損失(P0分類)
- 記事ハブの表示が「48本」のまま(実際は68本)——20本が目次から消えていた
- sitemap.xml に3本の記事URLが未登録——Googleがクロールできない状態
- 主要ピラーページにインデックス禁止パスへの Disallow がなく、クロール予算が浪費されていた
- AI検索エンジン向けの llms.txt が古い記事数を返していた
- コーポレートページのヒーロー画像が意図しない拡大表示になっていた
さらに調べると、より根本的な問題がありました。主要サービスページ(sendai-branding)から insights 記事へのリンクがゼロでした。68本の記事と4本のサービスLPが、まったく繋がっていなかったのです。
AIが「監査」として何をしたか
今回の監査では、AIが以下の観点でサイト全体を走査しました。これはページを1枚ずつ目視するのではなく、ファイル構造・リンク構造・メタデータを横断的に照合するプロセスです。
- 整合性チェック:staging(制作環境)の記事数 vs hub の表示数 vs sitemap の登録数を比較
- クロール設計チェック:robots.txt で非公開パスを適切に除外しているか、AI検索エンジン向け llms.txt と整合しているか
- CTA設計チェック:全サービスページに商品(3万円・10万円)が両方明示されているか
- 内部リンクチェック:ピラーページ→記事、記事→関連記事、記事→ピラーのリンクが設計されているか
- 非公開パス安全確認:非公開URLがrobots.txtの Disallow だけでなく、noindex メタでも二重保護されているか
人間がこれを全部確認しようとすれば、79ページ × 複数観点で数日かかります。AIは一貫した基準で全ページを走査し、優先度(P0/P1/P2)に分類して報告しました。
実施した改善——P0は同日FTPで反映
監査で発見した問題のうち、P0(即日対応)に分類した6件は、同じセッション内で修正を完了し、本番への反映まで行いました。
- insights hub を68本・12章構成に更新(B5/B6 20本の3章を追加)
- sitemap.xml に欠落していた3記事を追記
- robots.txt に5パスの Disallow を追加(クロール予算を本質的なコンテンツに集中)
- AI検索エンジン向け llms.txt を68本リストで更新
- コーポレートページ hero 画像の CSS パッチ適用
翌日(2026-06-22)には、sendai-branding の CTA に「初回ブランドセッション(Web資産診断)税込3万円/2時間」を追加し、全ピラーで商品ラインナップが統一されました。
次のフェーズ:内部リンクメッシュ設計
現在、68本の記事に対する「内部リンクメッシュ」の設計を完了し、実装準備を進めています。各記事に「同章の関連記事2本」「次に読む1本(章をまたぐ)」「CTA」を追加する設計で、優先順位は以下の通りです。
- 第1回:ロゴ関連8本(GSCクリック実績あり)
- 第2回:ブランディング実務・費用依頼11本(相談意図が強いKW群)
- 第3回:仙台Wave3+4の17本(仙台KW順位取得後の滞在率向上)
内部リンクは「機械的に設置するだけ」では意味がありません。読者の検索意図の流れを設計し、「次にどの問いに答えるべきか」を軸に誘導する。それが AIによる設計の価値です。
AIによるWeb資産監査が向いているケース
今回の経験を踏まえると、次のようなケースで AI監査の価値が出やすいと判断しています。
- 記事数が20本以上あり、hub・sitemap・robots.txt の整合性が管理しきれていない
- 複数のサービスLPがあり、それぞれの CTA 設計がバラバラになっている
- 非公開ページ(デモ・サンプル・クライアント用)が本番ドメインに置かれている
- 「SEOを始めたい」ではなく「なぜ今の施策が効いていないかを知りたい」
Web制作会社やSEO事業者に発注する前に、まず「現在地の診断」を行う。それが、無駄なコストと遠回りを防ぐ最初の一手です。
成果表現について(正直な注記)
この記事を書いている時点(2026-06-22)では、改善施策を実施してから1日しか経っていません。Googleの検索順位やクリック数への影響が出るのは、早くても2〜4週間後です。
そのため、本記事では「順位〇位を達成した」「問い合わせが〇件増えた」といった成果表現は一切行っていません。確定した成果は、2026年7月21日(改善から30日後)に別記事として報告する予定です。
「AIで改善したから成果が出た」と見切り発車で発信することは、サービスとして不誠実です。私たちは、計測ベースラインを設定し、30日後に数字で評価します。
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コアラスブランディング株式会社 · 仙台市青葉区
coaras.com